キャップは鞘みたいだ。抜くと真剣勝負が始まる。
万年筆とは縁のない人生を送ってきた自分ですが、
ちょっと前に、万年筆好きの友人から
ラミーのサファリを試し書きさせてもらいました。
手に取ったとき「軽い」と思い、さらに
「あ」と文字を書いた瞬間、書き心地の快感が手に走り、
一目惚れのような一書き惚れが自分の身に起こりました。
その日の夜は、仕事を途中で強制終了したような形で会社を出て
一直線に文房具屋に駆けつけてサファリを購入していました。
サファリを使い始めてから思ったのが、
万年筆は刀に似ているということです。
切っ先の細いところや、まっすぐ一本に伸びているシルエットなど
形状がまずどことなく似通っているし、
鞘から刀を抜くように、キャップからペンを抜く行為も似ている。
そしてどちらもそのまま裸にしておいては使い物にならなくなる。
抜くたびに真剣勝負が始まる、という一面も共通性を感じさせる。
二者の根っこにある魂が近しいように感じました。
武士の魂が通じているペンといいますか、
そういう魅力も勝手に感じてしまい、
万年筆は、鉛筆よりボールペンよりシャーペンより
好きになってしまいそうです。
2016年6月25日 12:00 AM | カテゴリー:ぜんぶ, 3バカ日誌 : 木村泰斗 | コメント (0)