『走れ長谷川』
長谷川は激怒した。
必ず、かの邪智暴虐(じゃちぼうぎゃく)の王を
除かなければならぬと決意した。
長谷川には政治がわからぬ。
長谷川は、村の牧人である。
笛を吹き、羊と遊んで暮して来た。
けれども邪悪に対しては、人一倍に敏感であった。
きょう未明、長谷川は村を出発し、
・・・いきなり何をしているのかと言いますと、
『走れメロス』の冒頭部分の
「メロス」を「長谷川」に変えて、記してみたのです。
小説を読んでいて、
じぶんの名前や、知り合いの名前が出てくると、
せっかく小説の世界に入っていても、
一瞬で現実に引き戻されてしまいます。
逆をいえば、現実とリンクして、
小説家自身が予想もしなかった世界の想像を
読者は味わえます。
ふと思ったのですが、
電子書籍なら、主人公の名前をじぶんの名前に
変換することがカンタンにできますね。
なかなか流行らない電子書籍ですが、
こういう使い方を見ると、
ちょっと読書がたのしくなりそうじゃないですか?
2013年3月24日 12:46 PM | カテゴリー:ぜんぶ, 3バカ日誌 : 長谷川哲士 | コメント (0)