硬貨なら、後悔しなかったのに。

ビミョーなダジャレですね。

さいきんは便利なもので、
自動販売機のジュースがピッ♪で買えます。

あのピッ♪が未来っぽくて、たのしくて
いつも電車に乗る前に200mlのカフェオレを
ピッ♪してしまいます。

きのうは、そんなにノドが乾いてませんでしたが、
自動販売機をみつめる小学生たちがいたので、
これは、未来を背負う若者に、未来を見せるチャンス
と思い、ピッ♪としました。
ピッ♪という音は鳴った気がしましたが、
カフェオレが出てこなかったので、もういちどピッ♪としました。

こんどは、ガチャンと下に落ちてきました。
これが未来だぜ!と背中で語りながら
カフェオレをとり、キャップをあけました。

すると、
「あっ!そこある!」
と小学生の男の子の声がしました。

ドヤ顔が、マジかよ顔になりました。
脇のほうの死角にわたしが手にもつ
カフェオレとおなじカフェオレが
ひっかかっていました。
それは、森で動物を狩る仕掛けに
ひっかかったシカのようでした。
足にガチャっと引っかかるヤツですね。

そのカフェオレを取り出し、
小学生にあげようとすると、
「いや、いい・・・」
と引き顔で断られたので、
彼らの保護者である親に
「すいません、まちがえて2個買ったので・・・」
と渡そうとすると、
「あ、じゃあ買いますよ」
と言われました。

「いや1個分の料金で2個手に入ったんですよ、これ美味しいんですよ」
とちょっと意味のわからない言葉を残して
その場を逃げました。
小学生たちがめちゃめちゃ笑っていました。
あれは人をバカにした笑い声でした。

2012年さいごの夏の思い出でした。
便利に頼りすぎるな、という教訓だと思います。

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