10円玉の旅。

両国に住む高校生が
蒲田の牛丼屋で
メシを食ってお金を払う。

ぼくがその牛丼屋さんに行って
20円のお釣りをもらう。

次の日、銀座のコンビニで
ガムを買い、10円玉を渡す。

銀座を観光中の福岡の人が
そのコンビニで買い物をし、
ぼくが持っていた10円玉を手にする。

福岡に帰ったその人が
博多のレストランでお金を払う…。

10円玉は、
ぼくより旅をして
ぼくより多くの人と出会う。

あのサッカー選手や、大女優にも
会っているかもしれない。

看板とか、信号とか、
基本的に「モノ」って
その場にずっと居座ってて
他の世界が見れなくて
かわいそうだなあと
思っていたけど
硬貨や紙幣はそうじゃない。
人間より自由に旅をしている気がして
うらやましく思いました。

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