戦いのゴールデンウィーク。
ぼくという人間は、
虫にも虫の人生があると思うと、
無闇に殺生することができません。
たとえ自分の部屋に虫が出現しても、
なんとか外に逃がそうとします。
今夜も一匹のクモが現れました。
机の上でパソコン作業をしていたら、
机と接している壁(ぼくの目の前にある壁)に、
黒い物体がサササッと動くのを見つけます。
クモでした。
さいきん、顔と胸のあたりに
小さな腫れ物ができた原因がわかりました。
彼です。彼にちがいない。
今夜、決着を果たさねば
さらに無残な体になってしまう、と
ぼくはノコノコと現れた一匹のクモと
いまここで決着を果たす決意をします。
1stラウンド。ティッシュをサッと掴み、
彼を白い衣で覆うような攻撃に出ます。
しかし、空振り!
ぼくのティッシュは空を切り、
彼は姿をくらましました。
たぶん、机の下に逃げたのでしょう。
(机と壁の間にわずかな隙間がある)
ちくしょう。このまま奴が消えたままでは、
また寝ている間に攻撃される恐れがある。
そう思うと安心して眠れないじゃないか。
小さな不安を抱えたまま、作業に戻ると、
また現れました!彼です。
2ndラウンド。今度こそは逃すまい、と、
再びティッシュを手に取り、
タイミングを見計らって
クモを覆うように掴みます。
よし!捕まえたか!?
くるんだティッシュを窓の外へ持っていき、
逃がそうと中を開けるとどこにもいない!
彼の逃走スキルを侮っていました。
これまでぼくが対峙してきたクモとは
レベルが違うようです。
もうティッシュ攻撃は効かないと思い、
ペットボトルアタックに作戦を変更します。
ペットボトルアタック──ペットボトルの胴体の部分を
ハサミでカットし、円柱型の簡易容器を作り、
標的にアタック──なら、逃げ場のない攻撃ができる。
さあ、姿を現すんだ我がライバルよ。
しかし、待てど暮らせどやってこない。
なかば諦めかけていたその時!現れました!
壁をスタスタと優雅に移動する彼が。
なんども同じところに現れるということは、
ぼくのことなんてきっと眼中にないのでしょう。
ちくしょう、今にみておれ。
3rd ラウンド。先ほど用意した
ペットボトルを手に取り、目標を見定めます。
呼吸を整え、一点に集中。
そしていざペットボトルアタック発射!
見事に命中!透明の容器の中で、
彼が暴れまわっているのが見えます。
フハハハハ!どうだみたか!
もう片方の手でティッシュを掴み、
容器に白い衣の蓋をします。
これでどこにも逃げられない。
あとは窓の外へ手を伸ばし、
クモくんを野に放って試合終了。
勝利を手に入れました。
これで安心してふとんに入れるぜ。
気がつけば2時間くらい、
彼のことばかり考えていました。
この休みの間、
いちばん充実した時間だったかもしれません。
今年のゴールデンウィークの思い出は、
クモとの格闘でおわりそうです。
2017年5月6日 12:00 AM | カテゴリー:ぜんぶ, 3バカ日誌 : 木村泰斗 | コメント (0)