2016年02月

心の声という能力

口にはださない「こころの声」というものがあります。
いまも声に出さずに、こころで話している言葉を
こうして文にしたためているところです。
じつはたいへんお恥ずかしいことだと思うのですが、
この「こころの声」を自分だけの特殊能力だと
子どものころ、本気で思っていました。

心の中に人物が出現し、会話劇を繰り広げる。
自分が、もう一人の自分に問いかける。
こんなことは、自分にしかできない芸当だ、
とマジメに思っており、世界で一人だけということに
不安で怖い気持ちを抱いておりました。

今では、この能力は、自分一人のものじゃなく、
人間が持っている能力なんだと気づきましたが、
世界に一人しかいない、と思っていたときは、
嬉しいとか、選ばれた人間だとかより、ただただ怖かった。

みんな持ってる能力なんだと気づいたとき、
(なぜ気づいたのかは忘れてしまいました)
僕だけじゃない、一人じゃない、と、
この世界で生きることが、すこしほっとしたのを覚えています。

誰かがいる、というのは、
それだけで生きやすくなる。
そんなことを冬空を見ながら思い出しました。

窓から春の足音が

春の夜、すこしだけ、出窓をあける。
鳥や虫の鳴き声や、だれかの話し声や、
車の走る音や風の音が聞こえてくる。
窓が、春の足音に気づかせる。

冬が過ぎると、外の世界が
カラフルに色づいていきますが、
音も豊かになっていきますね。

目も耳も賑やかになっていく。
だからよけいに、春の訪れに
心が弾むのかもしれません。

選びやすい未来になってる。

ナビがある。
到着時間がわかる。
高速に乗るか一般道でいくか。
電車でいくか車でいくか。
選びやすくなっている。

レビューがある。
オススメかどうかわかる。
その映画を見るかどうか、
そのお店で食べるかどうか、
選びやすくなっている。

人生は選択の連続であるはずが、
ちょっとずつ、選びやすい未来になっている。

その未来がいいかどうかはわかりませんが、
選ぶことをおろそかにしない自分でいたいと思います。

占いより予報のほうが気分は変わる。

ひと桁だと気分が凹み、
ふた桁だとちょっと嬉しい。
気温の話です。

冬の朝は、起きたらまず、
スマホを取りだして
気温を見てしまいます。

ひと桁だとちょっとブルーな気分で、
ふた桁だとちょっといい気分。

最高気温が9°
最高気温が10°
たった1°のちがいでも
その日の気分はやっぱり変わる。

「3、4月並みの陽気です」という
ハッピーワードが飛び出した日には
星座占いの1位よりテンションが上がる。

ぼくにとってこの時期の気温の予報は、
占いよりその日の気分を左右します。