ピンチかチャンスか。
野球を見ていて、ふいに思った。
それは代走と呼ばれる、
チャンスの時に足の速い選手を、
出塁している他の選手と交代させる時のこと。
その人を、アナウンサーは
ピンチランナーと呼んだ。
ふつうに考えれば、チャンスな時に使うのだから、
チャンスランナーでもいい気がする。
むしろピンチなのは、相手チームである。
思えば、代打を告げられた選手のことも、
ピンチヒッターと呼ぶ。
これだって本当はチャンスバッターだ。
調べてみると、英語の「ピンチヒッター」には、
「代役を務める」という意味があるらしい。
なるほど、映画や舞台などで聞いたことがあるし、
その意味においては、ピンチヒッターでまったく不思議はない。
ここからは推測ですが、
もともとは緊急の代役を務める意味だった言葉を、
野球の単語として使いはじめたのではないでしょうか。
「ピンチヒッター」という単語には「打者」という
においがとても強くある。
そのせいで、日本人には違和感のある言葉になってしまった。
そんな気がします。
ぜんぜんちがうのかも、しれませんけど。