2013年08月

忘れられない夏の夜。

中学2年のときの夏の夜。
眠りに落ちたあと、
急に目が覚めました。

部屋の電気が点いていて、
「あ、消さなきゃ」と思い、
身体を起こそうとすると
ある異変に気がつきます。
足が腕が首がまったく動く気配がないのです。
指の先すら動かない。

金縛りというやつか、と思っていると、
突然、胃のほうから口のほうへ
ものすごい勢いで汚物が逆流する感覚が襲ってくる。
仰向けになっていたぼくは、
このまま吐いたら大変だと不安になり、
身体に懸命に信号をおくります。
動け、動け、動けえええ!
でも、意識とは反対に、
ピクリとも反応してくれません。

軽いパニック状態になっていたぼくは、
眼球だけは動くとわかり、
瞳をキョロキョロさせていたら、
前方に髪の長い女の人が佇んでいるのを見つけました。

パニックになりました。

そのあとのことは全く覚えてません。

その日を境に、ある変化がぼくに訪れます。
友だちから、
「タイちゃん、バカになったね」と
言われることが多くなったのです。
もしかしたら、いえ、きっと、
木村泰斗という器の中身が、
あのとき入れ替わったのです。

ぼくがバカなのは、
ぼくのせいじゃありません。
本来の頭のよかった自分は、
どこかにいってしまったのです。

ヒーローはだれでもなれる。

地球滅亡の危機を救うだけが
ヒーローではありません。

空腹がつづいてたおれそうな人、
大失敗して生きる希望を失った人、
失恋して立ち直れそうにない人、
そんな一人の人間のピンチに
手をさしのべられる人だって
ヒーローだと思います。

そして、そんなヒーローなら、
だれでもなれるかもしれません。

いなばさま

いなばさま。

そう言うと、多くの人は、
あのロック歌手を思い出すかもしれない。

しかし、僕の場合はちがう。
僕にとってそれは、いなば食品株式会社のことである。

この会社の、缶詰のタイカレーが、
僕はめちゃくちゃ好きである。

1缶、138円。
100円ストアで売られていたりもする。
味は、ツナのグリーンカレーとレッドカレー。
そして、チキンのイエローカレーの3種類。

そのどれもおいしいのですが、個人的には、
黄色のチキンがおすすめである。

僕の食べ方で言えば、缶詰の中身をダイレクトに
アツアツのご飯にインするだけである。

カレーはあたためない。
冷たいカレーとアツアツご飯のコントラストが、
口の中で絶妙にマッチする。
当然のことであるが、あたためるという手間も省ける。

男にとって、カレーは生活必需品である。
そんな気さえしてくるのである。

あくびゲーム

あくびがうつるというのなら、
一人のあくびから、
波紋のように広がって
日本中をあくびだらけに
することだってできるはず!

ということで、
ぼくはたまに機会を見計らって
ひとりあくびゲームをします。

街中で、電車の中で、
人が多いところを狙って
は〜あ〜、とひとあくび。
これがまったくピクリとも
反応ないときもあれば、
はあ〜、ふわーあ、と
石切りのように、
ひとり、ふたり、と
つづいていくことも。
その瞬間はヒットを
打ったかのように快感です。

もし日本中でアクビが起きたら、
原因はぼくかもしれませぬ。

心霊スポッ島

ユウレイがいるのなら、
日本の全人口より、ぜったいに多い。
生きている人より、
死んだ人のほうが、
ケタはずれに多いですから。

日本の土地から
あふれでるくらい
いるんじゃないかしらん。
それこそ、定員オーバーの
満員電車のような状態で。

心霊スポットと
呼ばれる場所があるけれど
この国の土地すべてが
心霊スポットになっても
おかしくないぞと思います。