2011年07月

欠けているものが、魅力をつくる。

イタリアに「ピサの斜塔」という
有名な塔がありますが、
もしこの塔が傾いてなかったら
ここまで親しまれるものに
なっていたでしょうか。

ミロのヴィーナスという
長い間、多くの人から愛されてる
彫刻がありますが、
もしこの女性像に両腕がなかったら
こんなに人を惹きつける
ものになっていたでしょうか。

ちょっと欠けてたり、
不完全のもののほうが
魅力的にうつることもある。

人に想像させる余地が
あるもののほうが
ときに完璧なものより
惹きつけられるものが
あるのかもしれない。

パーソナルコンピューターからパーソナルなことを読み解く。

デスクトップが散らかってる人は、
机のまわりも散らかっている。

キーボードを打つのが速い人は、
早口でしゃべる。

Enterキーを強く押す人は、
語尾が強い。

ダブルクリックが、ワンクリックや
トリプルクリックになる人は
よく噛む。

ショートカットキーをよく使う人は、
言葉をよく省略する。

ちょっと当たってそうじゃないですか。

世界には想像もつかない仕事がたくさんある。

隕石ハンター。
地上に落ちてきた隕石を
探索する人。

寿司ポリス。
海外にある日本食レストランの味を
確かめる人。

ジャズタクシー運転手。
真空管アンプを積んで
車内でジャズを流しながら走る人。

ケータイソムリエ。
お客様のニーズに合わせた
最適な一台をセレクトする人。

犬のフン掃除をする人。
その名の通り、飼い主のかわりに
犬のフンを掃除する人。

就活のときとか
自分で仕事をつくりだすなんて
選択肢は全くなかった。
でも、犬のフン掃除とか
ジャズタクシー運転手とか
そこに喜んでくれる人がいるならば
それが仕事になる。
仕事に対する選択肢って
いろいろあるんだなあ。

ぞうきん真っ黒コンテストと山ちゃん

給食を食べない日はあっても、
そうじをしない日はない。
小学生にとってそうじは大事だ。
とくにぞうきんがけは大事だ。
なぜなら、中学以降
ぞうきんがけはなくなるからだ。

私はぞうきんがけが得意だった。
スピードは、だれよりも速かった。
キィーーーン
気分は完全にアラレちゃん。

小学校で一度だけ開かれた
「ぞうきん真っ黒コンテスト」。
さっきまでタオルだったぞうきんを
時間内でどれだけ黒くできるか競い合う。

私はいつものように
猛スピードでぞうきんがけをする。
教室を5往復くらいして
ぞうきんを見てみるが、
それほど黒くなってはいけない。
意外とタイヘンだなぁと思い横を見ると、

山ちゃんがマジックでぞうきんを塗りつぶしていた。

暑い時には、くだらないことが頭に浮かぶ。

暑い。
暑い。
暑い。

暑いときに、暑いと言えば
余計に暑く感じるわけで。

ならばこの暑いという言葉を
一文字いじって、なんとか
涼を得ることはできないものかと
考えてみる。
 


・うつい(宇津井)…健である。往年の名俳優に敬意は払うが、
                       暑さはやわらがない。

・きつい(キツイ)…「暑い」より暑い気がする。

・さつい(殺意)…背筋は凍るが、
                    こんな言葉を連呼する人には近づきたくない。

・そつい(訴追)…賢そうには見えるかもしれない。

・つつい(筒井)…康隆である。
                    そのSF小説の世界観はクールと言えなくもない。

・ねつい(熱意)…太陽の熱意など暑苦しいことこの上ない。

・まつい(松井)…ゴジラである。火を吹くのはバットだけでいい。

・あおい(青い)…青いは涼しさの象徴である。

・あかい(赤い)…赤いは暑さの象徴である。

・あくい(悪意)…暑くはないが、いやな感じがする。

・あさい(浅い)…全体的に言えることではあるけれども、
                    よく意味がわからない。

・あたい(アタイ)…昔のマンガにでてきそうな
                    一人称の使い手と間違われる。

・あはい(あ、ハイ)…返事の前にいちいち「あ」を入れてしまう。

・あまい(甘い)…他人に厳しく、自分に甘く。

・あつこ(敦子)…AKBのセンターである。

・あつと(篤人)…サッカー日本代表のサイドバックである。



やはりここでは、「青い」を推したい。
暑い日の空はだいたい青い。
つまり夏の暑い日に
「青いねー」と言えば、
それは抜けるような
空の青さのことを
言っているように感じ、
ほんのわずかではあるけれど、
清々しい気持ちになれる気がする。